ビールの歴史を知りたい!炭酸の秘密や日本での変遷は?おすすめ本もご紹介

身近な飲み物なのに、意外と知らないビールの歴史を今回はわかりやすくご説明したいと思います!おすすめの本もご紹介しますよ。

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ビールの歴史を知りたい!炭酸の秘密や日本での変遷は?おすすめ本もご紹介

世界でも多く愛されていて、日本人も大好きなビール。日本のビール消費量は世界第7位とかなりの量を消費していますが、一体いつから日本人はビールが大好きになったのでしょうか。

ビールといえば、あのシュワシュワっとしたのど越しがたまらないのですが、そもそも炭酸はどうやって入っているのでしょう。

こんなに身近な飲み物なのに、意外と知らないビールのことを今回はわかりやすくご説明したいと思います。

もっと勉強したい方のためにおすすめの本もご紹介するので、ぜひビールに詳しくなって、飲み会で豆知識を披露しちゃいましょう。

ビールの歴史の謎!炭酸は昔どうやっていれていた?


ビールの誕生については諸説があり、なんと紀元前8000~4000年までさかのぼるといわれています。

人類最初の文明はメソポタミアのシュメール文明だといわれていますが、そのシュメール人が楔形文字で描いたビールづくりの模様が記録に残っています。

人類がそんなに昔からビールを作っていたなんて驚きですよね。

当時の醸造の仕方は、麦から作ったパンをちぎって鍋で煮て、自然発酵させるという方法だったそうです。

その後、エジプト文明やギリシャ文明など様々な文明の記録にビールが登場するのですが、ここで疑問です。

ビールといえばあのシュワシュワ炭酸がかかせませんが、実はあの炭酸、現代の醸造法だと後からガスで注入しています。

当時のビールは一体どうやって炭酸を入れていたのでしょうか。

もしかして炭酸ぬきだったのでしょうか。そうだとすると、今日私達が飲んでいるビールとはずいぶん違う味だったと思われます。

でも、実は炭酸は入っていたんです。お酒を造るときに発酵過程で自然に炭酸が発生するのです。そういえばシャンパンも天然の炭酸が入っていますし、どぶろくなどで微炭酸な日本酒もたまにみかけますよね。

ただし、密閉技術が進んでいませんから、当時のビールは人々に提供されるころには炭酸が抜けていたと思われます。

古代のやり方でビールを作ると、アルコール度数も高く炭酸も抜けてしまっていたそうですから、今のビールというよりは白ワインに近い飲み物だったといわれています。

ちなみに封入するときに炭酸をいれないビールを現代でも飲むことができます。リアルエールと呼ばれているものです。

リアルエールとは、イギリス発祥の伝統的な製法に基づいたビールのことで上面発酵製法によって造られ、炭酸を開放させて仕上げているものです。比較的手に入りやすいものをご紹介しましょう。

よなよなリアルエール

日本のヤッホーブルーイングが醸造している、リアルエールです。

後味は苦味を感じますが、まろやかで麦芽の甘みも感じることができるビールです。

よなよなリアルエール(缶) 330ml×1本 出典:楽天

よなよなリアルエール(缶) 330ml×1本

原材料/麦芽・ホップ
アルコール分5.5%

ビールの歴史を知ろう!日本での波乱万丈なうつりかわり


それでは、この日本にビールがやってきたのはいったいいつだったのでしょうか。

文献によればビールが日本に持ち込まれたのは、江戸時代の初めの1613年だとされています。平戸に入港したイギリス船の積み荷に、ビールの記載があるのが最初だとされていわれています。

また和蘭問答という書物には1724年が最初で、外国から持ち込まれたビールを飲んだ人がいたようです。

幕府の第一回遣米使節の一人、玉虫左太夫が初めてビールを飲んで「苦味ナレドモ口ヲ湿スニ足ル」と書いたそうです。

日本におけるビール産業の黎明期

明治になると1869年に横浜のジャパン・ヨコハマ・ブルワリーにおいてはじめてビールが醸造されました。

その翌年にはアメリカ人のコープランドによって横浜の山手に「スプリング・バレー・ブルワリー」を創設して、ビールの醸造を開始(変遷をへてのちにキリンビール)。

明治5年に大阪で渋谷庄三郎が日本人では初めてビールの醸造を本格的に開始、翌6年には甲府で野口正章が、そして9年には札幌で北海道開拓使麦酒醸造所が創設され、中川清兵衛を中心に醸造を開始(のちのサッポロビール)しています。

これが日本のビール産業の黎明期となるのです。

日本資本による醸造所が建設されビール生産が始まった時代

その後各地にビール醸造所が乱立しては消えて行くと言った時代になります。

大阪にもビール醸造会社が、1889年に「大阪麦酒株式会社」という名称で設立されました。この会社のブランドは、1884年よりビール醸造をしていた小西儀助氏より商標を譲り受けた「アサヒビール」で、これが今日のアサヒビールへと発展します。

日本各地にビール醸造所が設立され、多くが消えて行く中で、今日の大手ビール会社であるサッポロ・キリン・アサヒの前身となる醸造所が生まれた時代でありました。

日本のビール会社のその後の変遷の歴史

その頃、1887年に設立された「日本麦酒株式会社」も「エビスビール」のブランド名でビールの生産販売を行っていました。

しかし、札幌麦酒が東京に進出た事を引き金にして、「大阪・日本・札幌」の大手三社が統合され、「大日本麦酒株式会社」という一大ビール会社が1906に誕生。

また昭和に入り洋酒の寿屋(現サントリー)が「カスケードビール」というブランドを持つ「日英醸造」を買収して1930年(昭和5年)から「オラガビール」というブランドにて発売を開始しました。

これがサントリーがビールを手掛けた最初となりますが、その後1934年には撤退しています。

やがて太平洋戦争突入により、ビール業界も窮地に追いやられます。

ただし、原料が大麦であった事から米を原料とする清酒業界ほど壊滅的な影響はまぬかれ、ビールが家庭用に配給された事で、今までビールを口にした事がなかった人達にも広くビールが認知されると言う皮肉な影響も与えました。

ただし大麦の生産がなくなるとそれも思うようにいかなくなり戦後には大日本とキリンの2社のみとなります。

戦後はアメリカ進駐軍による過度経済力集中排除法に基づき、1949年(昭和24年)に「大日本麦酒」は「日本麦酒(現サッポロビール)」と「朝日麦酒(現アサヒビール)」に再分割されます。

このようにして再び3大ビール会社体制となり、さらにサントリーが1964年にビール業界に再参入したことによって、現代の大手ビールメーカー4社のそろい踏みした姿となったのです。

ビールの歴史をもっと知りたい方におすすめの本


さて、ここまで駆け足でビールの歴史をご紹介してきましたが、ご理解いただけたでしょうか。

ビールを初めて飲んだ人、醸造した人、会社を作った人など様々な人達と、時代背景が絡み合ってようやく今のビール業界の姿になったのですね。

もっと詳しく知りたい方には各ビールメーカーのHPや、専門の本を読むことをおすすめします。

ビールの歴史を知ると、今日の一杯も一味違う深い味に感じるかもしれませんよ!

【1】ビールの歴史

スコットランド在住のフリージャーナリストによる、世界的なビールの歴史を紐解いた本。著者はビールやウィスキーの著作の第一人者。

ビール造りは「女の仕事」だった古代の歴史から、近代的なラガー・ビール誕生の時代、現代の隆盛まで、ビールの歩みを豊富な写真と共に楽しく描いた本。

これを読めばクラフトビールや各国ビール事情の通になれちゃいます!

ビールの歴史 出典:amazon

ビールの歴史

著:ギャビン・D. スミス
翻訳:大間知 知子

【2】ビールの教科書

古代人が飲んだビールの製法やベルギービールの味の秘密、ビールとエールの違いから美味しい地ビール完全リストまで。ビールのすべてがわかる本。

真のビール通となり、ビール人生を楽しみたい方必携です。 発泡酒と大手ビール、地ビール、輸入ビールなどの違いから楽しみ方、歴史・文化的視点、醸造法から社会的な位置までありとあらゆる視点からビールをきりとり、わかりやすくまとめた本です。

歴史だけでなく楽しみ方まで網羅しているのですから、まさに教科書と呼ぶべき一冊です。

ビールの教科書 出典:amazon

ビールの教科書

著:青井博幸

【3】日本の会社 キリンビールの110年: 絵で見る歴史図鑑

日本の会社について知ることのできる図鑑の「キリンビール」社版です。キリンビール110年間の過去から現在を写真で振り返ります。

懐かしさをかんじる商品の写真はもちろん、歴代のポスターなども掲載。年代別に紹介しキリンビールの歴史や変遷がよく分かるよう構成された一冊です。

日本の会社 キリンビールの110年: 絵で見る歴史図鑑 出典:amazon

日本の会社 キリンビールの110年: 絵で見る歴史図鑑

出版社: 彩流社

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