アメリカのクラフトビールの歴史とIPAとは?全米おすすめベスト10を発表!

今回はブームになっているアメリカのクラフトビールの歴史と人気を支えているIPA(インディアンペールエール)の存在について掘り下げていきたいと思います。 人気投票で決定された全米クラフトビールのベスト10もご紹介しますのでお見逃しなく!

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アメリカのクラフトビールの歴史とIPAとは?全米おすすめベスト10を発表!

日本でも人気のクラフトビール。いまや世界中でムーブメントを起こしています。

中でも、ブームの発祥となったアメリカではクラフトビール市場はなんと2.6兆円(2017年Brewers Association統計)越え。

2兆円もあれば小国の国家予算を凌駕する数字ですからその額には驚きを隠せません。

ひと昔前まではアメリカのビールといえば、バドワイザーやクアーズライトといった軽い味わいのビールがその代表格でしたが、いまやしっかりした味わいのクラフトビールを思い出す人も少なくないかもしれません。

今回はそんなアメリカのクラフトビールの歴史とブームを支えているIPA(インディアンペールエール)の存在についてもドーンと掘り下げていきたいと思います。

人気投票で決定された全米クラフトビールのベスト10もご紹介しますのでお見逃しなく!

アメリカのクラフトビールの歴史とは?知れば納得人気の理由


そもそもアメリカでは禁酒法時代に多くのビールメーカーが姿を消してしまいました。

その後禁酒法が廃止された後に登場した大手メーカーがいわゆる既存の軽い「アメリカビール」で市場を席捲していくのです。

バドワイザーやミラー、クアーズと聞けば誰しもがその飲みやすさを思い出すことでしょう。

その後1965年にサンフランシスコのAnchor Brewing Companyがアメリカの家電メーカーMaytag社に買収されたことで、アメリカのビール業界は大きく変わることになります。

彼らは大手メーカーのような機械的な大量生産ではなく、当時流行していたヒッピー文化にのっとった、ナチュラル志向の味わい深いビールを作るようになったのです。

さらに1972年にはオレゴン州でアロマホップ「カスケード」が誕生します。

「カスケード」はアメリカンホップで最もポピュラーな品種の一つで、柑橘系のアロマと強い苦みを持つのが特徴。

このホップを使ったIPA(インディアンペールエール)はそれまでになかった独特の味わいで、薄い味のビールに慣れたアメリカ人達を虜にし、アメリカのクラフトビールの代名詞となります。

そして、おりしも1979年にはカーター大統領がホームブリューウィング(自家醸造)を解禁しました。

つまり自家製のビールを作ることができるようになったのです。

ためしに家でビールを作ってみたら、おいしくできちゃった!という醸造家たちがこぞってホームブルワリー、マイクロブルワリーを設立し、いつしかこのクラフトビール旋風を巻き起こしたというわけなのです。

アメリカのクラフトビール人気を支えるIPAとは


先ほどから何度も登場している「IPA」ですが、まさにアメリカのクラフトビールを語る上で欠かせないのがこの「IPA」です。

ビール好きの方なら1度は聞いたことがあるかと思いますが、IPAとは何かご存知ですか?

IPAは、Indian Pale Ale(インディアンペールエール)の頭文字を取って略したもので、IPA と書いてアイピーエーと読みます。

元々「エール」特に「ペールエール」はイギリスのパブで飲まれている伝統的なビールです。

その中でも「インディアン」と名付けられているのは、18世紀末、インドがイギリスの植民地だったころに、インドに滞在するイギリス人にペールエールを送るために造られたもの。

暑いインドにペールエールを届けるために防腐剤の役割を持つホップを大量に投入したのがその始まりと言われています。

そのためIPAはホップの持つ香りや苦みが非常に強いのが特徴ですが、アロマホップ「カスケード」が誕生して以来、この独特の柑橘系のような香りが広く受け入れられ、今やアメリカのクラフトビールを牽引する存在となったのです。

アメリカのクラフトビールおすすめ全米ベスト10


では本当においしいアメリカのクラフトビールは一体どれでしょうか。

アメリカには現在なんと5300を超えるマイクロブルワリーが存在するので、すべてを飲み比べるわけにはいきません。

でもご安心くださいアメリカでは人気投票なるものが行われています。

Zymurgy誌(別名:アメリカHomebrewers Assocation)では、毎年ビール好き読者の投票によるクラフトビールリストを発行しています。

2019年のアメリカのベストクラフトビールは以下の通りです。

1位 Bell’s Two Hearted Ale(ベルズ・トゥーハーテッドエール)

ランキング常連、ベルズのトゥーハーテッドエールが本年度も1位を獲得しました。

醸造所のベルズ・ブルワリーはミシガン・ビール界のパイオニア的存在。地元ではレストランなどに常備されています。

センテニアルホップを100%使用しているため、ホップの香りが良いと評判です。オレンジやパイナップル、蜂蜜などの香りと芳醇なカラメル麦芽が苦味を抑えたバランスのいいビール。

2位 Russian River Pliny the Elder(ロシアンリバー・プライニーザエルダー)

かつては同ランキングで7年連続で1位の座を守ってたプライニーザエルダー。カリフォルニアにある醸造所で年に一度2月だけに限定販売されるダブルIPAビールです。

発売日には、世界中のファンが泊りがけで並んで購入する人がいるほどの人気です。

3位 Sierra Nevada Pale Ale(シエラネバダ・ペールエール)

IPAの代名詞でもあるカスケードホップを使用した元祖アメリカン・ペールエールです。後味にジワリとホップの旨味が広がるエールです。

日本でも購入できるのでぜひお試しください。

シエラネバダ ペールエール 出典:楽天

シエラネバダ ペールエール

原材料:麦芽、ホップ
内容量:355ml
アルコール度数:5.6%
スタイル:ペールエール

4位 Founders KBS (Kentucky Breakfast Stout)(ファウンダーズ・ケービーエス・ケンタッキーブレックファーストスタウト)

カルト的人気を誇るファウンダーズKBS。9位に輝いたBreakfast Stoutをケンタッキーバーボン樽で1年間熟成させることで完成する超限定品。

アメリカでは発売日前日に酒屋に泊まり込みで並ぶ人も現れるほどで、本数限定で整理券を配って販売するんだそうです。

日本にも通販できるサイトがありますが、数量限定のようなので見つけたら即買いですね。

5位 The Alchemist Heady Topper (ザアルケミスト・ヘディートッパー)

バーモント州が誇る新進気鋭のブルワリーの大人気銘柄が、へディトッパー。もともとパブで季節限定のビールとして販売していたものに人気に火がついたそう。

缶のみの販売にこだわっており、ストリートアートのような缶のデザインも特徴的です。

6位 Founders Canadian Breakfast Stout (CBS)(ファウンダーズ・カナディアンブレックファーストスタウト・シービーエス)

2011年に一度ボトリングされてから、世界でもっとも入手困難で最高評価を得たビール。

こちらは偶然にもメープルシロップを入れていたバーボン樽で熟成されたものを発見し、生み出されたという逸話があります。ファウンダーズは2019年秋をもって、CBSのリリースを最後にすると発表しています。なくなる前にぜひとも一度は口にしてみたいビールです。

7位 Founders All Day IPA(ファウンダーズ・オールデイアイピーエー)

ファウンダーズが、文字通り日がな一日中飲み続けられるIPAというコンセプトのもと造ったビールです。

刺激の強いIPAの中にあって、軽やかな飲み口なのが特徴的。ブリューマスターのJeremy Kosmicki(ジェレミー・コスミスキー)はオールデイを生み出すにあたり、「自分がこういうビールを飲みたくなったからさ」と述べています。日本でも取り扱いがあるので見かけたら休日にのんびり飲みたいビールです。

ファウンダーズ オールデイIPA 出典:amazon

ファウンダーズ オールデイIPA

原材料:麦芽、ホップ
内容量:355ml
アルコール度数: 4.7%
スタイル:セッションIPA

7位 Bell’s Hopslam(ベルズ ホップスラム)

ベルズの「ホップスラム・エール」は太平洋北西部の6品種からなるホップが複雑にブレンドされています。

グレープフルーツやフローラルなどの刺激的な香りに、少量の蜂蜜が驚くほどこのビールを飲みやすくしています。

飲みやすいといってもアルコール度数はなんと10パーセントもありますので飲みすぎには注意してくださいね。

9位 Founders Breakfast Stout(ファウンダーズ ブレックファーストスタウト)

創業者であるDave Engbers(デイブ・エンバース)が「作るのが地獄のように大変なビール」と評したビール。

上位にランキングしているケンタッキーブレックファーストやカナディアンブレックファーストはこのブレックファーストスタウトをさらに樽で熟成させたものです。

オーツ麦と二種類のチョコレートさらにコーヒーを使用したこのスタウトはエクストリームビール(アルコール度数の高いビール)の立役者となりました。

チョコレートとコーヒーを投入した秋から冬にかけて特別醸造し、1年のうち、わずか4ヶ月しか販売されていない限定品です。日本でも流通していますが、発売時期をお見逃しなく。

9位 WeldWerks Juicy Bits(ウェルドワークス ジューシービット)

WeldWerks Brewing社(ウェルドワークス ブルーイング)のジューシービットは、ニューイングランドスタイル(ニューイングランドスタイル州から来たIPAスタイルで、フルーティな甘味があり苦みが控えめなのが特徴)のIPAです。

よりタンパク質の高いモルトのおかげで柔らかく、クリーミーな口当たりを備えています。柑橘類のジュースのようなフルーティな味わいのビール。

11位 Cigar City Jai Alai IPA(シガーシティ ジャイアライアイピーエー)

スペインのバスク地方で行われているボールゲーム、ジャイ・アライの名を持つIPAです。 

そそぐとオレンジ色の液体がグラスを満たし、柑橘類やトロピカルフルーツとキャラメルの香りがするこのエールは、従来のIPAに比べて苦みが少なく飲みやすくなめらかな味わいです。

7位と9位が同率で2銘柄ずつありましたのでベスト10は11位までの発表としました。

ファウンダーズのスタウトシリーズ以外はすべてIPAです。いかにIPAがアメリカのクラフトビール業界で人気を博しているかがわかりますね。

アメリカのクラフトビールを日本で手軽に飲もう!


ここまでくるともう、本場アメリカでクラフトビールをゴクゴクと飲みたいところですが、今すぐ旅立てない人のために日本でも気軽に味わえるアメリカのクラフトビールをご紹介します。

通販でも手に入るほか、バーやアメリカンレストランなどでも取り扱いが多いので、見かけたらぜひ飲んでみてください。

アメリカのクラフトビールメーカーで、日本でも有名なのがBrooklyn Brewery(ブルックリン・ブルワリー)です。

ブルックリン・ブルワリーではIPAももちろん作っていますが、日本でもファンが多いのは断然Brooklyn Lager(ブルックリンラガー)でしょう。私も数年前にさしいれでこのビールをいただいたのがアメリカのクラフトビールとの出会いでした。

日本の大手メーカーが取り扱っているので、手に入りやすいのが助かります。

ブルックリンラガー 出典:amazon

ブルックリンラガー

原材料:大麦麦芽、ホップ
内容量:330ml
アルコール度数:5.0%

また、Goose Island IPA(グースアイランドアイピーエー)も超有名で、目印は瓶の上の方にアヒルの顔が書いてあります。

フルーティな香りとドライモルトの味わい、しっかりとしたホップの味もきいています。IPAを日本で飲んでみたい人にはお勧めの一本です。

グースアイランドアイピーエー 出典:楽天

グースアイランドアイピーエー

原材料:大麦麦芽・ホップ
内容量: 355ml
アルコール度数: 5.9%

そしてBLUE MOON(ブルームーン)も有名です。クラフトビールときいてこの青いラベルを思い出す方も多いかもしれません。

ブルームーンはIPAとは別の製法で、香り高いベルギー産の小麦を多く使ったホワイトビールです。

コリアンダーシードやオレンジピールなどがブレンドされたベルジャンホワイトスタイル。ほんのりとした甘みと、なめらかでクリーミーな後味が人気です。

モルソンクアーズ ブルームーン 出典:楽天

モルソンクアーズ ブルームーン

原材料:麦芽・ホップ・小麦・オーツ麦・コリアンダーシード・オレンジピール
内容量:355ml
アルコール度数: 6%

このように一言にアメリカのクラフトビールといっても知れば知るほど奥が深いものでしたね。

ぜひ沢山ある銘柄の中からお気に入りを見つけ、クラフトビールの歴史に思いを馳せながらおいしいビールを楽しんでください。

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