偉大な発明品である焼酎!その発祥はいつ頃でどんなもの?

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「焼酎の発祥は?」と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか?日本酒(清酒)の発祥と同じぐらいの時期で、その歩みを共にしてきたイメージを持たれる方が多いかも知れません。しかし、意外なことに、日本酒と焼酎では、その発祥の時期や場所などに差異があるのです。発祥の時期や場所だけでなく製法にも違いがあるわけですが、ここでは焼酎の発祥のついてをメインに、またそれがいかにして日本に伝わりどのような発展を見せたかについて、説明していきます。

焼酎の発祥はその起源が定かではない

冒頭から拍子抜けしてしまうかも知れませんが、焼酎(蒸留酒)の発祥については未だよく分かっていない部分があります。世界的に見た場合、その発祥はシャム(タイ王国)で、それが琉球に渡り、そして日本に伝えられたという説がとりあえず有力ということになっています。またそのシャムの蒸留酒は中東方面から伝えられたという説もあり、そして中国にも蒸留酒の製造技術があったことが確認されています。
現在はタイ王国で、当時シャムと呼ばれ始めたのはアユタヤ朝の頃で、これは14世紀ぐらいの話です。それ以前に中東方面から蒸留酒が伝わってきたとされているため、長く見積もってもその発祥は13世紀または12世紀、11世紀ごろに発祥したと推測できるでしょう。
このように考えると、何だか漠然としたイメージで紀元前から蒸留酒があるようにも感じていたものが、実はそれほど古いものではなく、せいぜい紀元後から1000年以上経った時点で発明されたのか、偶然の産物だったのかということが分かります。

日本での焼酎の発祥(伝来?)は14世紀から16世紀ごろと推測できる

先にも紹介したように、シャムから琉球を通して、もしくはシャムから中国、中国から琉球という風に伝わり、それが日本に伝来したのは14世紀の中ごろといわれています。その当時は「南蛮酒」と呼ばれ、実際にも対馬の領主に李氏朝鮮王朝からこの南蛮酒が届けられたということを、史料において確認することができます。そして日本では戦国時代にあたる16世紀中ごろ、大航海時代で日本に到着したポルトガル商人の記録から、当時の日本人が「米焼酎」を飲んでいたことがうかがえる部分もあります。もしかすると、「南蛮酒」と呼ばれていた蒸留酒からその製法を学び、日本的に応用して「米焼酎」を作ったのかも知れません。もしそうだとしたら、日本人の器用さというか、好奇心に溢れる民族だったのだなと、そうイメージを思い描くことができるでしょう。
また15世紀中頃に神社の補修工事に携わった大工さんの記録から、工事の発注者(施主)が焼酎の一杯も飲ませてくれない不平の言葉を述べている箇所があり、「焼酎」というものが当時の日本人に広く浸透していたのだろうと推測できるのです。

日本での焼酎発祥は米焼酎で、あとから麦焼酎や芋焼酎が発明される

日本はやはりお米の文化ですから、異国から伝わった「南蛮酒」を真っ先に応用して作ったと思われるのが、「米焼酎」でした。焼酎の発祥よりも長い歴史があるとされる日本酒(清酒)には、日本ではお米作りが始まったときからその存在がうかがわれ、奈良時代には日本酒を専門に作る役所もあったとされています。日本神話にも「八塩折之酒(やしおりのさけ)」という日本酒を匂わせる記述があり、そんなお米をふんだんに使った日本酒を作っていたからこそ、「南蛮酒を米焼酎にしてみよう!」となったのかも知れません。
さて、日本における焼酎の発展は米焼酎だけに終わらず、そのあとは「麦焼酎」や「芋焼酎」などが作られ始めました。
麦焼酎は南蛮酒が伝わった長崎県の対馬の近くにある壱岐が発祥といわれています。一説には壱岐の島民が貧しかったため、高価な米で作った日本酒(清酒)よりも麦を活用した焼酎造りに精を出したといわれています。今では壱岐焼酎は世界的にも有名で、他にも熊本県の人吉で生産されている球磨焼酎が有名です。
芋焼酎はみなさんも知っての通り、鹿児島が発祥とされています。それは鹿児島の大地が火山灰でできていて、また台風や日照りの被害にも強い作物であるサツマイモの栽培が盛んだったからです。

沖縄発祥の焼酎である泡盛について

日本の焼酎には色々な種類があり、それぞれの種類にはそれぞれの発祥地があるわけですが、最後に沖縄の焼酎として有名な泡盛を紹介します。
泡盛は沖縄(当時は琉球)で発祥した焼酎の一種で、おそらくタイ(当時はシャム)から伝えられた蒸留酒を基に開発されたと思われるお酒です。泡盛はタイ米を原料にしており、日本米と違いコクがあってクセのある独特な味わいを実現しています。それからアルコール度数が日本の焼酎よりも高めでしかも辛口なので、飲む人を選ぶ焼酎となっています。アルコール度数の具体的な値は40度前後と高め、現地の沖縄人には人気な泡盛ですが、本土の日本人にとってはやはり、アルコール度数が高く感じられるというのも、仕方のないことです。
これまで紹介したように、海外が発祥とされ、日本に伝わって来た蒸留酒の南蛮酒、それが日本の各地でそれぞれ特色を持った個性あふれる焼酎に発展していったことをイメージすることができたと思います。泡盛に関してはより沖縄らしさを体現した「焼酎の一種」であるといえるでしょう。

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